「いい加減」は「良い加減」


こんにちは。

「片付け下手さんが、片付け上手に変わる」
方法をお伝えしている、整理収納専門のアスです。



本日は、弊社に所属する東京に在住のコンシェルジュ

天羽明子さんに「いい加減は良い加減」を記載いただきました^^


<天羽明子さん>

「スッキリ、快適、安全な空間に!」

お客様の思いを大切にしながら誠実に対応させていただきます。

<資格>

整理収納アドバイザー1級、写真整理アドバイザー上級、

インテリアコーディネーター、認知症サポーター



それでは、ご覧ください。

【「いい加減」は「良い加減」】

現在、在宅介護と小さな二人の子供さんのお世話で

お忙しいお客様(以下A様)宅で、

月に2回片づけ作業をさせていただいています。

こまごまとした介護用のケア用品と、数種類ある紙オムツの

大きなパッケージが場所をとり、それに加えて散らかし盛りの

子供さんたちのオモチャや学用品、

サイズが次々に変化する子供服、毎日のように増え続ける書類など、

多種多様な多くの物で家の中があふれかえっています。

奥様のご希望は、1週間おきに散らかった物を

片づけてほしいというものです。

奥様は大変お忙しいので、今のところ、きちんと整理収納していなくても、

ゴチャゴチャした見た目がスッキリすれば良いと考えていらっしゃいます。


介護用品にしても、子供さんの物にしても、

細かい小さなものがたくさんあります。

ザックリと種類別に分けて、どこに何があるのかわかるように整頓します。

この「ザックリ」がポイントです。


私自身も、子育てや、高齢の親のサポートも多少は経験しているので、

奥様が置かれている状況は、ある程度理解できていると思います。

片づけても片づけても子供さんが散らかしてしまうような状況では、

整頓は必要最低限にとどめ、

定位置もあまり細かく決めずに「ザックリ」と片づけています。


介護と子育てに追われる日常の中で、いつもきちんと片づけておくことなど

一般的には無理なことです。

そのような状況を考慮しながら「いい(良い)加減」で

片づけるようにしています。

時折少し「こんな風にしてみたらいいですね」などとアドバイスもします。

そのような時に心がけていることがあります。

「きれいにしたいけれど自分だけでは片づけまで手が回らない」

と、そんなネガティブな思いでいるお客様に対して

「いつも決められた所に、きちんと戻すようにしてください」

というようなプレッシャーをかけることがないように気を付けています。


申し訳なさそうに「もっと片づけておけばいいのですが」

とおっしゃるお客様も多いですが、

「お忙しい(体調がすぐれない)のですから仕方ないですよ。

「きれいに片づいていたら私のすることがなくなっちゃいますからね」

というように、お客様の心が少しでも

和らぐようにと思い言葉を返しています。


10軒の家には10通りの生活スタイルがあります。

それを理解する力と、それぞれのご家庭に合った

作業内容を判断する力が大切なことだと考えています。

ご家庭の状況やご希望に応じて「さじ加減」を考えて作業を行っています。

場所を決めてしまうと、親御さんは言うとおりにしない子供さんに

イライラすることが多くなり、親子共々のびのびと

生活できなくなってしまうのではないか思います。


片づけ方を教えることは快適に生活するために大切なことですが、

ほどほどでも良いのではないでしょうか。

大人でも面倒でやる気が出ない時もあります。

「毎日、大人が決めたとおりに片づけられなくても仕方ない」

くらいの気持ちでいれば、

多少なりとも心にゆとりができるのかもしれません。


A様のお宅を片づけていると、子供さんたちが、

のびのびと元気に遊んでいることがわかります。

持っている物を余すことなく

遊び尽くしているというような印象を受けます。

「子供は、こんな風に工夫して遊びながら育っていくんだな」

などと改めて思います。


家の中が散らかってくると、子供さんが

「お掃除のおばちゃん今度いつ来るの?」

と聞いてくると奥様が話してくださいました。

家がきれいになると子供さんたちが喜ぶそうです。

待ってくれている人がいるということは、とてもうれしいことです。


またある日、小さなダンボール箱に、

いろいろな細かい物が入っているのを見つけて、奥様に尋ねると

「物をまとめて入れておくのが片づけだと思ってやったみたいです。

こうしておけば、お掃除のおばちゃん少しは

楽になるかな?と言ってました」とのことでした。

その話を聞き、なんて思いやりのあるお子さんに

育っているんだろうと心が温かくなりました。


「家の中がスッキリと気分もスッキリするね」

そんな感覚を持つ経験は、10回の親の小言より

何倍もの良い影響を心に与えてくれるのではないかと思っています。



天羽さん、ありがとうございました!


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